今日のお題:エクセルを使ってのVAR.S関数
今回は前回、説明した不偏分散についての続きとしてエクセルを使ったVAR.S関数について紹介します。
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エクセルでのVAR.S関数の使い方
では、エクセルでのVAR.S関数について使い方を説明します。
例として10人の身長のデータをもとに不偏分散の値を求めてみましょう。
以下の表を用意します。
A | B | C | D | E | F | |
1 | ||||||
2 | ||||||
3 | ||||||
4 | 身長㎝ | VAR.P | ||||
5 | 168 | VAR.S | ||||
6 | 169 | |||||
7 | 172 | |||||
8 | 172 | |||||
9 | 174 | |||||
10 | 175 | |||||
11 | 177 | |||||
12 | 180 | |||||
13 | 183 | |||||
14 | 187 | |||||
15 |
まず、先に標本分散であるVAR.Pを求めてみます。
E4のセルに合わせます。関数の挿入から「VAR.P」を選択します。
範囲は「B5~B14」とします。
OKをクリックすると33.61と出ます。
次にいよいよ不偏分散である「VAR.S」を求めてみます。
E5のセルに合わせます。
関数の挿入から「VAR.S」を選択します。
範囲は「B5~B14」とします。
OKをクリックすると37.34と出ます。
これによりVAR.S関数の方が大きな値になりました。
これは標本分散が「データの数」、不偏分散が「データの数-1」で割るから大きくなります。
よってこれが母集団全体の分散に近いと推測できます。
ただしデータの数が多いとき(先ほどの例が10人に対してデータの数を100人と増やして計算)は
VAR.P→37.99、VAR.S→38.38となります。
これはデータの数が増えれば増えるほどほとんど差がなくなります。
つまりデータの数が多ければどちらを使ってもいいことになります。
逆にデータの数が小さいときはVAR.Sを使った方がいいです。
以上でVAR.S関数について説明を終わります。